ディンプルキーへの交換を決意し、業者に見積もりを依頼した際、提示された金額だけを見て即決してしまうのは危険です。その見積書には、後々のトラブルを防ぐための重要な情報が詰まっています。安心して作業を任せるためにも、必ず確認しておくべき項目をいくつかご紹介します。まず、最も基本的なことですが、料金の「総額」が明確に記載されているかを確認しましょう。そして、その総額がどのような内訳で構成されているのかをチェックします。「部品代」「作業費」「出張費」の三つが、それぞれいくらなのかが明記されているのが理想的な見積書です。特に注意したいのが、「一式」という言葉でまとめられていないかという点です。内訳が不透明な見積もりは、後から不当な追加料金を請求されるリスクをはらんでいます。次に、交換する「部品(シリンダー)のメーカーと型番」が具体的に記載されているかを確認してください。単に「ディンプルキー」と書かれているだけでは、どのレベルの防犯性能を持つ製品が使われるのか分かりません。MIWA(美和ロック)のU9なのかPRなのか、GOAL(ゴール)のV18なのか、それともKABA(カバ)社のカバスターネオなのか。具体的な製品名がわかれば、インターネットでその製品の定価や性能を自分で調べることもでき、提示された部品代が妥当かどうかの判断材料になります。また、「保証」についての記載も重要なチェックポイントです。取り付けた鍵に初期不良があった場合や、施工に不備があった場合に、どのくらいの期間、どのような内容の保証が受けられるのかを確認しておきましょう。無償での再訪問や部品交換を保証してくれる業者であれば、より安心して依頼できます。さらに、見積書の下部や裏面に書かれている「キャンセルポリシー」にも目を通しておきましょう。見積もりに同意した後で、もしキャンセルした場合に料金が発生するのか、発生するとしたらいくらなのかを事前に把握しておくことで、余計なトラブルを避けられます。見積書は、業者とあなたとの間の大切な「契約書」の役割を果たします。隅々まで目を通し、少しでも疑問に思う点があれば、遠慮なく質問する。その一手間が、満足のいく鍵交換に繋がるのです。
ディンプルキー交換の見積もりで確認すべき項目